わたち猫なの 草木塔事始 2

ホリゾントに猫登場。

ダーク「ねぇねぇお母さん。郵便屋さんがきてたみたい」

魔女 「お前も暑苦しくない? 真っ黒な毛皮着ててさ。それにしては動きが
    シャープねぇ」

ダーク「そりゃそうよ。夏目さんちの我輩は、余りの暑さに、皮を脱いで肉も
    脱いで、骨だけで涼みたいって言ったらしいけど、うちにはエアコン
    という文明の利器がありますからね。快適そのものにゃん。お母さん
    たら、わたちの話聞いてにゃいの?」

魔女 「聞いてるわよ。近頃郵便受けに入ってるのは、どこかの宗教勧誘のチ
    ラシとかろくでもない物売りのダイレクトメールばっかりよ。この暑
    いのにうんざりだわ」
ダーク「変わった色の封筒がまじってたみたいよ」

魔女、立ち上がって下手に入り、郵便物を持って再登場。手紙類をテーブルに置き、揺り椅子に座ってその一通を取り上げ開封する。

魔女 「おや珍しいところからだわ。D博士、何て言ってきたのかしら?」
ダーク「それってなーににゃん?」

ダークが魔女の膝に飛び乗る。

魔女 「止めてよね。それでなくても脳みそが溶け出しそうに暑いのに」
ダーク「あれっ。お母さんいつもの夏は化けて出てやりたいって言ってたの
    に、今年は違うの?」